☆祝☆8回目〜   管理人は、スピッツの「夜を駆ける」を聞いて感激したようです〜
 猛暑日が続いてるけど、いつでも熱い映画ファンのオクリウサギです。
 冷房は一切つけない、エコな桃色うさぎですよ。
 今夜は暑〜い夜にぴったりな「地獄の黙示録」を紹介するよ。これはベトナム戦争を題材にした長編作だね。カンボジアのジャングルでの撮影で、目まいのするくらいの暑さが襲ってくるようだった。あらすじはウィラード大尉がカーツ大佐の暗殺指令を受ける。カーツは軍の上層部の命令に逆らって、ジャングルの中で王国を築いたんだ。
 ウィラードは軍の仲間と一緒にその王国へと目指していく。途中、戦争によって正常な思考ができなくなった人物を目の当たりにしたり、場にそぐわないプレイメイトのステージで士気を上げる兵士がうじゃうじゃいるんだよ。
異常とも思える戦地をかいくぐって、カーツ大佐のもとへたどり着く。死体はあちこちに転がってるが、王となっているカーツは冷淡で恐怖を与える部分はあるが、とても頭のいい人物なんだ。そんな彼の思想に動揺しながらも、ウィラードは命令通り、彼を殺すんだ。
 迷いと愚かさがテーマのように感じられるね。祖国アメリカのために彼らは戦地へと送られるんだけど、毎日が生死の狭間なんだよね。やらないとやられるわけだから、戦うことを選んだ兵士たちは、現地の人を殺すのが当たり前になっていく。兵士たちには白人もいれば黒人もいる。考えていることはただ一つ。勝ってアメリカへ帰るためなのだ。それなのに屈折していって、良識が欠落していくわけだから。
 彼らは多種多様な大人。だからこそ、銃を持って戦うことに全く無関心な人だっているし、関係ない自然まで焼き払ってサーフィンをしようとする人まで出来上がってしまう。それこそが地獄なんだよね。暗黒面へと堕ちていく人間をみるのは見るに堪えないよね。暑さのせいでウィラード大尉が大粒の汗をかき、じわじわと戦場の兵士へと変貌していくのは実にリアルだったよ。よくある祖国が一番なんて思考は及ばないから。誰にも踏み込めない自制の内部へ悪魔がすんなりと入り込んでいくんだからね。
 欲望は歯止めが効かないから恐ろしい。このベトナム戦争は、アメリカの資本主義とソ連の共産主義との水面下での対立が招いたことだと考えないようにしてるみたいだね。軍の上層部たちはわかっているけれども、理性的な判断はタブーなんだ。容赦の余地を挟まず、ただ抹殺していくのは正気の沙汰ではない。
 戦争して喜ぶのは軍需産業だけだよね。虚しいよね、とても。喜ぶのはほんの少数のみ。
少し前に「ルポ貧困大国アメリカ」を読んでみたんだけど、この映画と似たような内容が載ってた。桃さんも読んでみるといいよ!
 終盤にカーツ大佐が言った「本当の自由を考えたことあるか」とのセリフは、コッポラ監督がベトナム戦争が生み出した非道徳的な行いなどを再考して、側面から見てほしいとの願いが込められてたんだろうね。
 そうだね。戦争に絶対的な正しさは存在しないと私は思うの。いまだに戦争の後遺症と戦ってる人を見ると、やりきれない。命を落とさなくてもその人たちは被害者だから。坂本竜馬のような人が世界にいれば、いや、そんな人を育てていくことがこの21世紀の課題だと思うよ。誰にも干渉されない本当の自由を得るのはまだまだ遠いけど、政治以外で訴えてる人は出てきている。例えばミュージシャンとか、芸術家とか、作家とか。
 まずは自分から。過去の歴史を辿ると今がどんな状態なのかがよくわかるはず。
 人によって想像力を掻き立てるのができるから、映画は面白いのだよ。
 オクリもあれだけ戦争映画は苦手だったのに、ちゃんと調べてたのには脱帽よ。大人になった今だからこそ、こういう昔の作品を見て、客観的に考えられるんだから、感心感心。
 いやいや、苦手分野であることには変わりないのだよ。深層心理に切り込んでいく作品がもともと好きだしね。
 それなら、更新を怠ることなく続けないとね!職探し中だからといって、趣味をおろそかにするのは問答無用よ!
 わかりましたよ〜。まーたダメ出しで終わるんだ・・・。