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お久しぶり〜。新聞はそれなりに読んでる桃色うさぎです。 |
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こんにちは、只今の部屋の気温が34℃のオクリウサギです |
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気温だけでなく、景気も異常だけどね。数週間ぶりのご紹介ですねえ。『トランスアメリカ』。前からきになってたけど、ようやく観れたね★
隣で汗かきまくりのオクリからどうぞ〜。 |
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はいはい、これはね性同一性障害でトランスセクシャルのブリーがいて、ロサンゼルスでテレアポの仕事をしていたわけ。喉仏を削ったり額を削ったりはしていたんだけれども、いよいよ来週、男性のシンボルを取る手術を控えた矢先に、ある17歳の少年が警察に捕まったとの連絡が入ってくる。
その不良少年トビーはね、ブリーが男性の「スタンリー」として過ごしていた学生時代、たった一度だけ付き合った女性との間に生まれた息子だった。ブリーはセラピストから、手術よりもまずそっちの問題を片づけるように言われて、ニューヨークの警察へ行き、息子を引き取って、ロサンゼルスまで彼を車で連れて行く、いわばロードムービーのような話。
トビー役の若い俳優さん、端正な顔立ちしてて、雰囲気もあってなかなか良かったね〜 |
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そう言うと思った!確かにきれいな顔だわね。横顔なんか、特に。
私は好きなシーンがあって、トビーが日本語でいう「つーか・・・」を口癖にするから、ブリーがそれをたしなめるのよ。「つーかはやめて」ってね。それが何度か使われるんだけど、初めの頃の遠慮が消えて、どんどん違和感なくなるの。二人の日常生活が出来上がる瞬間だと思うの。親子の会話で、親が自分の子供を躾けるようなね。渋々いうことを聞くトビーの演技力もなかなかのものよ。 |
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うんうん、なるほどねえ。自分はね、「美は相対的」ってセリフがお気に入りだなあ。基準となるものを設定して、それと比較する。よく雑誌なんかでメイクの手ほどき特集なんかあるじゃない。これをすればキレイになれるってね。
でも、ブリーの場合は心は女性で体は男性。お肌の手入れやこまめな化粧を施したり、下着や服装であの部分を隠せても、彼女(彼?)にとってはまだ完ぺきな美とは程遠い。鏡の前でアレのことを邪魔だと言うのは、女性なのに男性の体で生まれてしまった。いわば中途半端な位置づけに悩まされているのではないかな。だから一度も、自分は男性だと言いたくない・言えないでさまよってる状態。人生最高の幸せを手に入れるのは、手術が終わってからと考えてるようだから。 |
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さらにさらに、トビーと一緒にブリーの実家へ行ったときの、ブリーの家族の複雑な表情。母親は泣き崩れ、妹は物珍しい顔でじろじろと見つめてくる。しばらくぶりの再会なのに家族の理解はまだ得られなくて、さびしい表情のブリー。トビーもかなり複雑な家庭で育ったけれども、家族の幸せは傍から見て分かるものではないよね。
幸か不幸か思い悩むのはよくあるよ。おそらく多くの人たちが「なんでこんなことになる?」って考え、日々を過ごさなくてはならないから。そんな時間を、空間を、取り除いてくれるもの・・・たとえば雨上がりの土の匂いを嗅いでみると、私は落ち着くの。自然はいつも正直だから。なにもないような景色を毎日くれるんだよ。
不思議なんだけど、トビーがブリーの目を盗んでドラッグを手にしたり、男娼を辞められないでいるのは、なぜか同意してしまったの。。親の知らない子の秘密はわんさかとあるの。
あとねえ、トビーがいたから、対峙した家族関係にほんの一瞬だけ安らぎが訪れたシーンもあった。トビーが、本当の父親はブリーだって知り、ブリーの家を飛び出して、取り乱すブリーを母親がなだめるんだよ。抱きしめてくれるの。男だ女だなんて責めてなんかいない。祖母の立場として、子を持つ親の気持ちがよくわかるのでは。 |
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今回の作品は、構成がはっきりしてて、安っぽくない。ほんとに緻密な内容だから、押しつけがましくもない。自分は2回観ちゃった!!邦画だと『メゾン・ド・ヒミコ』がこれにちょっと近い作品だけど、要領よく分かり合える親子になれるんだよね、真実味がないんだよ。距離がすぐ縮まるなんて、都合のいい妄想なわけで! |
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おお、久しぶりに毒舌全開ね。あの映画はオダギリジョーを愛でながら、田中泯の静かな演技に圧倒されればいのですよ。見どころはその2つ!それだけでも、もうけものですよ。 |
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そっかあ。本音を言うとスッキリした! |
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この部屋、外の気温よりも高いからね、これ以上あなたにカッカされるとたまったもんじゃないわ!!
それではまた次回ね♪ |